宇克蘭人が来た01

姫路城ガイド

最近は料金を頂いてのガイドもちらほらあり、桜のシーズンも相まってなかなか純粋にボランティアガイドができていないのですが(週1回はやっていますが)、その合間にできた時間でできたガイドで出会ったお客さんについて今回は綴ります。

75歳の男性と40代の女性(女性に年齢を聞かないとしつけられております)のペア。娘か?と聞くとフレンズだと。何やら勘繰りたくなりますが、男性はイスラエル、女性はウクライナからそれぞれ来たとのことです。彼らに出会う数分前に、英語以外のパンフレットを探していた方々に何語が必要かと尋ねると「Ukraine」と。人生で複数のウクライナ人と話すのはこの日が最初です。

二人ともお話し好きで、お城のことも興味を持って聞いてくれて、桜目当ての観光客で渋滞のツアーでしたが楽しく過ごしていただけたのかと思います。しかし今回私が関心を持ったのは、彼らの旅程です。おそらく何らかの旅行社にプランを立ててもらっており、その日程表を自慢げに見せてくれたわけですが、、、

京都1日目…平安神宮、金閣寺、竜安寺、嵐山(モンキーパークやら渡月橋やら)、錦市場、何かまだありました。

京都2日目…銀閣寺、伏見稲荷、三十三間堂、平等院、その他諸々

外国人ってこんな旅行するんですね。一日の内でどれだけ詰め込むかの勝負、これをガイド無し、貸し切りタクシー(英語話せない)だけで70代にさせるのはどうかと思いました。何か旅行業界に踊らされていませんか。こんなスタンプラリーみたいな旅行だけが旅行ではないのではないでしょうか(←偶然ですがすごく変な日本語ですね)

ウクライナの女性が「この旅程以外で京都ですべきことはあるか?」と尋ねてきました。私は「朝早く起きて人のいない神社かお寺を散歩する。ホテルの近くにいくらでもあるだろうから」と言いました。もうちょっとホテルの位置を詳しく聞いて指示してあげた方がよかったかもしれません。

そして彼らは京都から姫路まで貸し切りタクシーで来ていたのですが、「帰りにarima hot springに行きたい。温泉はリラックスするところだと聞いている」とイスラエルのおじさんが言いました。有馬温泉の立ち寄り湯はほぼ14時半で終了、有名な金の湯などはリラックスとは程遠い、混雑した場所。何とか無い知恵を振り絞って、亀岡市の湯の花温泉を調べると20時まで旅館の温泉が立ち寄り湯もオープンしており、帰りが22時になろうが大丈夫と言ったので、何とかたどり着けるようにメモを書いて渡してあげました。首尾よくたどり着いて日本の温泉をゆっくり満喫してもらえたらいいと思います。

もちろんウクライナの今の事情を少しだけうかがいました。キーウ(私はキエフ、キエフと言ってしまいましたが)とポーランドとの国境を行き来する生活らしいのですが、今でも爆撃で目が覚めるとのこと。食料には困っていないが、ロシアのガス発電所を狙った攻撃で燃料費の高騰が今後の不安であるなど教えてもらいました。西の丸からのハイライトを眺めながら「こんなにすばらしい光景をどう表現したらいいか分からない」とこぼしたのには、他の国からのお客さんとはまた違う感傷を感じざるをえなかったです。

天然ガス発電所はnatural gas power plant。この中でplantはどういった経緯で植物と工場の意味に派生したのか、この機会に調べてみました。もともと「若木を足のかかとで足ふみして植える」という意味で、それが植物にとどまらず、工場を設置するというふうに派生していったみたいです。面白いのはplaceやplease、plazaなど平たくするような単語と同語源で、ということはflatともどうも関係がありそうです。今回は深堀しませんが、今までスルーしてきたものにしてはなかなか広がりがありそうなグループです。

その電力はポーランドから購入してまかなっているとのことで、知ったかぶりの私は「ポーランドもロシアを敵国とみなしているから、ウクライナのサポートをしているとニュースで見た」と言うと、「そうでもなくてビジネスとして高値で売られている」との返事が。そういえばちょっと前にポーランド人のお客さんにウクライナ人の受け入れのことをほめちぎると、「たくさん来て受け入れに反対の人も多い」と。ニュースは表面だけで判断してはいけないわけです。

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