緑青時間3月号

 卒業生の保護者の皆様から、塾の月報を引き続き読みたいという要望が増えてきまして、このブログに掲載することを約束しているのですが、なかなか新しい習慣は定着せずに現在に至ります。今回は2月末に配布したものをコピペして投稿します。

 兵庫県公立高校の推薦入試と私立の入試が終了しました。当塾からも受験生たちがそれぞれこの難関を終え、結果はそれぞれでしたが、塾はこれから最終章、高校の一般入試を迎えます。 結果についての考察は毎年次号かその次で行っています。

 先日、インスタでつながった三十代のオーストラリア人男性からメールが来ました。そのまま掲載します。英語で読んでみてください。

”Good morning mate! I hope all is well. My partner and I are heading to Japan for Christmas and New Year this year and I was wondering what you would recommend for us to do and where to stay? We are definitely considering going to Hokkaido as neither of us have been that far before”

 面倒くさい。しかし彼には何度か私の英語の添削を無料でやってもらっているのでむげにはできず。(いやその前に私は彼を無料で姫路城案内しているから添削くらい当然か)

 こういうお願いの返答に困るのは、彼らの経済状況とどんな旅行趣味かということ。私に関しては、自然の中で過ごせばその日一日無料で、その分を食費に費やす、宿泊は眠れたらいい、こんな感じですが、それは人それぞれ違います。ましてや海外旅行、ましてや外国人の考えをくみ取って、彼らが気に入るような旅程(というか返信)ができるかというと相当悩ましいです。そんなに悩まずに、日本旅行なら教科書的に外せないところを羅列すればそれでよいとも思えますが、わざわざ私に尋ねてきたのだから、それなりの返信がしたい、でも難しい。

 よって意を決して上記彼の英文に対して十倍返しをすることにしました。つまりは内容はどうであれ、彼のメールの数十倍の分量を返信し、こんなにも誠意を尽くして考えた、もうちょっと意をくみ取ってくれるのであれば、あなたのメールは結構返答者を困惑させているんだぜ、ということまでこれで分かってもらおうとしたのです。十倍返しは結局諸刃の剣で私から相当の時間を奪っていきましたがそれはさておき。

 察しの良い読者の皆様はこの話の続きがお分かりかもしれませんが、この十倍返しの返答は間もなく返ってき、

“Now I’m going to presume that Himeji Castle is absolutely beautiful during winter? We definitely want to visit Himeji again”

 ますます展開はややこしい方面に。年末の超忙しいときにもてなせと。

 読者の皆様、それではもう私が皆様に問い合わせてみるしか気持ちの持っていきようがありません。友人と親しく過ごすことがない私(もう最近は生徒だけでなく案内する外国人にまで地図だけが友達と言うようになりました)は、彼のこの打診をどう受け止めればいいのでしょうか。はるばる外国から私に会いに来てくれる人がいるのは人生において素晴らしいことなのか。あるいはできれば(私の地理趣味から)オーストラリアよりもっとマニアックな国の人がいいと私は思っているのでしょうか。これ以降の返信を私はためらっていますが、これから十か月、まだまだ彼の旅行のサポートに悩まされる日が続くでしょう。まあいいんですけど。

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