(毎月の塾の月報ですが、今月からブログにもアップします)
これを書いている時点で全員の結果が分かっているわけではありませんが、10月の中間テストの結果について少し報告と改善点をお知らせします。
まず結果ですが、学年一位という快挙を達成した生徒をはじめ、直前にやったことがそのまま結果に繋がった者、長期間継続して取り組んできたことが実を結んだ者など、塾としてホッとする結果報告が重なりました。直前の付け焼き刃的な勉強については次回こそ本当の成果として頑張ってほしいところですが、この半年ほどどうして結果がでないのか一緒に考えてきた生徒がようやく成果を出したことは嬉しいですし、今後の指導にこの事例が参考になるとおもいます。少しつっこんで考察してみます。
国語と英語は成績が上がるのに少し時間がかかります。成績がいい生徒は最初から安定していますし、苦手な生徒が克服するには何度かいい成績を連続して収めないことには、客観的に克服したと結論付けることができません。
今回のこの生徒は元々得意であり、普段の授業時でもセンスを感じられ、どうして結果にでないのか本人も私もテストが帰ってくる度に「うーん」と悩ましい声をあげるのでした。
特にこれは多くの学生に共通することですが、「分かってたのに変な答えを書いてしまった」という事象。例えば「ニューディール政策」と書かなければいけないところを「ニューデール政策」と書いて、帰ってきたときには本人も笑ってしまうような間違い。生徒たちはこれを「凡ミス」などと片付けますが、これは確実に勉強不足です。あるいは漢字の間違いなどもこれに該当しますが、生徒たちはこれを分かっていたとして重く受けないことが次回からの改善を難しくさせます。
ちなみに「解答は漢数字で書け」というのをアラビア数字で書いたり、「アイウエオで書け」とするのをABCで書いて×になっている生徒は基本的に問題を読まない生徒で、これは不注意というより文字を読む能力が足りない、つまり国語が苦手な生徒にあることです。ひたすら文字に慣れることにより改善することはできます。どっちみち時間はかかりますが。
解答はできるが惜しくも間違い、そのウロ覚えを勉強不足を反省できない問題をどうするか、これは結局80点台を90点台にするときも、60点台を70点台にするときも同じことなのですが、正確に徹底的にやり込むしかありません。よって生徒の次の段階への飛躍ができるかどうか、指導者としては「もうええわ」と思わせず励まし続けられるかなのですが、この生徒は半年ほどの継続的な努力の結果とりあえず今回は次のステップに足を踏み上げたと見ることができます。
私が普段から考えているように、この生徒の場合も勉強を続けて成績を上げたいと思う動機は(私には教えてくれてないこともあるかもしれませんが)学校の友だちのようで、交遊関係に勉強して成績を上げたいという生徒がいるかいないかでテンションは大きく変わってきます。自分より少し成績上位で、彼らに負けないように自分も頑張るというのは最も10代の動機として素直であり、学問の王道だとも言えるでしょう。それを久しぶりに垣間見れたことは指導者として初心に戻ると言いますか、直球で三振を取ったような気分になりました。
ですが、直球が決まるということは(例えが野球ばかりでスミマセン)実はこれも特殊技能であり、自分の得意な方法でうまくやったということに過ぎないとも考えられます。実際には友だちなんかいない生徒も成績を上げますし、特に男子生徒は一緒に頑張ろう的なノリに素直になれない年頃でもあり、自分の得意な変化球を模索することがやはり必要です。どんな生徒でも目の前の定期テストではなく、勉強を使ってどのような道を進んでいくかについては考えた方がいいに決まっていますので、全員に当てはまることとして長期的な人生設計を意識し、そのときそのときの自分が生きていて楽しい、そのような生き方を想像するように話を続けていくのが周囲の大人の仕事なのかなと思います。その上で各生徒の状況や本質に合わせてその生徒なりのうまいやり方で成績アップを目指していくよう指導していかなければなりません。やっぱり奥が深すぎますね。
一回一回の上がり下がりも気になりますが、中期的な経過からプラスを出す、そんなことも大切だと思う今回の中間テスト結果でした(まだ結果を見ていない生徒もいるのですが)
そしてテスト前の個別授業を受講した生徒もそれぞれ結果を出しており、二回連続で受講した生徒が、問題点を克服したという例も出ています。11月の期末テストでも時間を設定する予定ですのでお早めにお申し込み下さい。
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