伊太利亜人が来た05

GWには姫路城にも外国人がたくさん来ていました。今までは海外からの旅行者の中に日本在住者が混ざっていて、たまに「実は日本に住んでいるんですー」という人を案内することもありましたが、このようにふるいをかけて(インバウンド客を除いて)みるとこのくらいの割合で在住者が来訪するのかということが分かります。

とはいえ在住者か海外からかは外見では全く判断できません。そして在住者といってもどのような状況であるかによっても案内中にする話は変わります。今回お声をかけたのはアクティヴそうな女性一人旅。年齢も近そうで、何だか声をかけやすい感じがすると思ったらやっぱりイタリア人、日本に来るイタリア人って本当に陽な気で賢くて尊敬してしまうんだけど、こっちをこわばらせないカジュアルさがあるのです。あまりに聞き取れないのはさておき、イタリア訛りの英語って異国情緒を感じさせますし(今回の方は全くアクセントなかったですが)。

案内中、ワタクシの拙い英語の説明に、より自然な英語で言い直しといいますか、相槌を打ってくれます。しかも毎回。これが非常によい勉強にもなりつつ、知らない人と会話をするときの最上級のマナーであると、されてみて思いました。4月に日本に来て9月まで滞在予定。初めての長期休暇に同僚たちと東京~大阪と旅行し、疲れ切った同僚たちは先に帰ってしまったと、一人姫路に来たということでした。製薬会社に勤めているとのことで、よっぽどのエリートであろうと推測され、ワタクシに出会って本当にラッキーと言ってもらえましたが、こちらの方がよりラッキーなのであります。滞在期間約一か月、日本人とまともに話すこともなかったとのことです。やはり英語ができない国というイメージはあるようですね。短期旅行者にはミステリアスでより旅情をかきたてるかもしれませんが、在住者だといろいろ不便なことでしょう。まあしかし、我慢してくだされ。

天守閣を降りてきたら英語でのお城の説明はひと段落、気を抜いてフリートークモードに入るのですが、最近姫路城の順路で参勤交代に関する展示が常設になり、これに対しての説明を詳細に考えていないワタクシはここで困ります。さぼっているわけではないのですが、お城の説明を長々と受けてきて飽きがきているかもしれないお客さんに対して、終わりかけのこのタイミングで参勤交代という事項をどのくらいの熱量ですればいいのか、もう少しサンプルがほしいという名のもとのサボりです。これまで5名ほどここに連れてきて、立ち止まる箇所もだいたい同じなのでそろそろ原稿を作ろうと思います。

さて、大名は輿に乗って姫路から3週間移動する、というところでそれは楽なもんではなく乗り物酔いする人もいたというのを面白おかしく言ってやろうとしたら、彼女からこれは「procession」かと問われ、すぐにピンと来ずに思考停止、私の「Some might vomit while~」はついに発動せずに済んだわけです。全然面白おかしくないですし。

processionは「行列」です。proは言わずと知れた「前」を表す接頭辞、ceedはcede、ceedと同じで「行く」。processionはprocessから派生したもので、「時間の経過」「過程」など日本語にもなっているもの。動詞の「処理加工する」はベルトコンベアで流れていくのを想像せよみたいな説明を読んだことがあります。sionを伴ってより名詞として上級化したprocessionは一人ではなく団体で前進するイメージなのか、勝手に想像を膨らませつつ記憶に定着させましょう。そしてこのprocessionから帰ってきて動詞のprocessに行列で歩くという意味が付いたともあります。

ceed、cessが含まれる単語を少し挙げると、access(ad+cess)「相手の方に行く→接近する」、exceed「外へ行く→超過する」、necessary(ne(否定)+cess(譲る))「行けない、譲れない→必要な」、proceed「前進する」、succeed(sub(下に)+ceed)「跡を継ぐ、成功する」などなどたくさん。necessaryは知らなかったです。生徒にはneedと語源も一緒と勝手に言っていました。お詫びして訂正。

いい人と出会ったとき、別れ際で長話~どうやってさようならするかお互い戸惑うという現象が起こるときがあります。若い人たちは連絡先を交換してあっさりということが多いですが、40歳以上となるとそうにもいきません。彼女の私への感謝具合からしてこれはあるかも(彼女は30代以下でしたが)と思い、その場合は帰りの方向を教えたり、隣の好古園に行く場合はそれを指示しつつすんなり帰るように仕向けるのですが、それでも名残惜しんでくれるのではとちょっと期待しました。結局は私の対応がうまく行き過ぎたために非常にすんなり帰っていったわけですが。

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