高校生オンライン読書会16「樹木ハカセになろう」

先週は岩波ジュニア文庫「樹木ハカセになろう」石井誠治著で読書会をしました。今回は第三章「木たちがかわいそう」が興味深く、対話はそこから哲学的なところへ、多少強引でしたが、広げて90分様々な生命の生と死、人間との関係などについて話しました。

みなさんの要約をまとめると、「木は見えるところだけでない。地下の根は地上の倍張り巡らせねばならないのに、水道管や道路の車の圧力、ビル建設など人間の活動に生活圏を奪われている」「花粉症をスギだけのせいにするのは時代遅れ、戦後の植林は結果的に世界有数の森林国にせしめ、治山治水に貢献」「日本だけでなく世界でも、人間の無理解、目先の利益により絶滅寸前に陥る木がある」「イチョウは3億年その姿を変えていない、世界中で医薬品として利用されている」等々。

その後主に、「木や人間以外の動物がかわいそうと思う感情はどこから出てどういう理由で出るのか」というざっくりした問いを放り投げて、対話をしました。

「木は光合成をしたり人間のためになるから」「寿命が長くいつでもそこにあり愛着が湧くから」「枯れればいつか自分もこうなると自分を重ねる」「季節ごとに姿を変える」などの意見が出て、さらには「共存することが大事」「人間と何ら変わらない」と帰着しました。人間の一過性の都合で他の生命を追いやるのは、結局は人間そのものを追いやってるのに他ならないということです。

また「動物の死骸を見たときに、経験したことのない死を怖いと思う」という意見から、某有名アニメの中のセリフ「死の恐怖は死そのものより人を悩ます」というのが出たり、「城崎にて」の世界観を思い出す、と文学作品の名前も挙がりました。

樹木に関するうんちくが多く、対話になるのかと心配していましたが、今回をきっかけに死に関する本を取り上げようとなりました。みなさんの読書会運営レベルが上がってきて、次に繋がる成果が見えました。この経験を日頃の学習や日常の思索にフィードバックさせ、そして、明日から木も見てほしいと思います。

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