書評05「ナポレオン-最後の専制君主、最初の近代政治家」杉本淑彦著

岩波新書の表題本を読んだ。西洋史に興味のないことはないが、それについて人と話す機会が少ないし、姫路城のガイドで出会う西洋人にその国の歴史について問うと、そんなに反応がない。確かに我々が「徳川家康」について教えてって言われても、すぐに簡潔な反応ができるかといえば、なんだが。(ドイツ人にビスマルクの評価は?と聞いたことがあるが、教養の高い人であるにも関わらず歴史を勉強していないとの回答があった、この人だけか知らんけど)というわけで世界史の勉強はどうしてもボチボチになる。

そんな中ナポレオン。私は歴史というよりあの「3時間しか寝なかった」的方向性から興味を持った。さらにはYouTubeでナポレオンの戦術を説明した英語の番組を通して見て、このやる気はどこから湧くのか、見倣うべきは見倣いたいという視点である。

それでナポレオン関連の本を数冊当たってみたが、今のところこの本が最も読みやすかったということで。世界史で出会った語句「ブリュメール18日のクーデター」「総裁政府」「総統政府」などがよく分かった。英語字幕でしか見たことがない人物名もカタカナで出会えたり。

ガンバり屋さんの根源を知るようなものではなかったが、あまりに多くの著作が今でも出続けている中、資料的に怪しいゴシップも含めつつ人生をたどっていて、ここが初心者に優しいところだろう。最も有名なナポレオンの肖像(馬が立っているやつ)の裏話や、ロゼッタストーンを持ち帰ったとは言うが何故エジプトに行ったのか、結構失敗も多く(このエジプト戦役も失敗といえば失敗)、それでもいかに時勢を読んで成功に手繰り寄せていくかというのが、この人のやり方というような印象。

ということで多くを読んだわけではないが、はじめてのナポレオンにはぴったりの本だと思う。次はふんだんにゴシップを含んだ、人となりが分かるものを探したい。

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