今日の授業22(6月16日)

この前紹介したチェックインでの小学生の絵画鑑賞、本日は印象派の巨匠エドゥアール・マネの「ロシュフォールの逃亡」を見て感想を言い合いました。五年生で今流行なのは、名画をいろんな角度から見て、「影絵」を探すというもの。今日もマネの歴史的作品を逆さまにして、やれ海の中にネズミがいるだの、水平線に人がいるだの言っていました。

そこに小6生が遅れて現れ、この絵を見て一言、「船に乗っている人が野口英世にクリソツ」と。私も思わず爆笑しました。小学生が野口と親しむのは教科書ではなく、お札を介してでしょうから、「どんだけお金好きやねん!」とつっこんでおきましたが。

ちなみにこの作品はマネが描いた希少な歴史画で、帝政に反対したロシュフォールが、島流しにあった後、向こう見ずな船での逃亡をするという事実を描いたものです。遠くから見ると波の描写など圧倒的で、巨匠たる所以を感じることができますが、「ということは黒田官兵衛みたいなものか?」「いや、時代的には官兵衛というより西郷さんだな」と脱線し、「何故姫路のゆるキャラはしろまるひめと官兵衛くんなのか?」「秀吉を使うのは名古屋と大阪に対しておこがましいから」などと話が弾むのでした。小学男子の歴史の詳しさに驚愕している塾講師であります。

この後、G・D・グリフィス作「荒野にネコは生きぬいて」の読書。人間の手から捨てられたネコが野生でたくましく生きていく話ですが、大人でも集中しなければならないほど自然描写が巧緻で、こんなん子供が読めないだろうと思いきや、動物の話というだけで彼らは非常によく食い付きます。そして、後で要約する前提で読みますから、作家の本気の筆致に巻き込まれているのがよく分かります。読まされてるんだけども、何かまあよかったな、という読後のリアクション。児童文学の名作をいかに読んでもらうか、あらゆるところで皆さんが頭を悩ませていますが、今日はうまくいった例なのかなと思います。毎回自画自賛です。

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