新加坡人が来た01

NHKの新日本風土記は、広く深く日本の良いところを紹介する、外国人ガイドに携わる者にとっては非常に有益な、必須ともいえる番組です。が、地味すぎてなかなか継続して観ることができておりません。私は案内を本業にしているわけでもないのでいいのです!

横浜のチャイナタウンの回を久しぶりに通しで観ました。明治以降に一旗上げるため中国から世界へ飛び出した彼らですが、行き着く先での苦労は並大抵ではないようで、例えば日中戦争中に病気になった弟が治療をしてもらえずに死んだ方は、「そんなこと戦争中は当たり前」と、彼らの覚悟の強さがどれほどのものかうかがい知れます。(福建省では昔から次男以降が外に出て外貨を稼いでくるのが習慣のようです、海賊は福建省出身だとか)

華僑の人々へのリスペクトの余韻に浸ったまま次の日ガイドに行くと、シンガポールからの華僑の夫婦に出会いました。ガイドの後半はお城そっちのけで雑談に花が咲きます。シンガポールの一般人の生活のくだりでは、土地の狭いかの国では、高層マンションが北部、中部、東部に並び、都市部は南部のみ。彼らが住む中部はジャングルに囲まれているとのことでした。その時奥様が「reservoir(リザヴォー、貯水地)とね」と付け加えましたが、姫路城を案内する人はこの単語は避けて通れません。なぜなら、天守西側に見える男山という丘の上が貯水地になっており、案内する外国人がよくあれは何だ?と尋ねるからです。

reservoirは「reserve」(取っておく)に「-ory」(ある目的のための物、場所)という接尾語が付いたもので、factory(工場)、laboratory(研究所)、dormitory(寄宿舎)、observatory(展望台)などがあります。serveはkeepの意味で、「observe」(守る、従う、観察する)、「preserve」(保存する)、「conserve」(保護する)など分かりやすい例が続きますが、「serve」(仕える)とは語源が違うようで、「deserve」(値する)は賞を「ハハー( ノ;_ _)ノ」とお受けする、仕えるからの言葉です。

Googleマップでシンガポールの島の真ん中を見ると確かにダムのようなものが点在しており、これはマレーシアからの水を貯めておくもののようです。人口350万、外国人滞在者150万が淡路島ほどのところに住むのに、雨水だけでは賄えないようです。水を他国に握られているって相当危なっかしく聞こえますが、華僑の人々はそれでもマレーシアから独立し現在の繁栄を生み出したのですから、ちょっと根性の出来具合が違いますね。

最後にあなた方は中国のどの地方出身かと尋ねると「広東省」「海南島」とのこと。福建省ではありませんでした。

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